アナログソース系統の第二世代電源化 | ||
【背景】 2018年春頃、無性にレコードが聞きたくなり、25年振りにアナログソース系統の復活に勤しみ、手持ちの下記組合せで構築しました。 | ||
・ADプレーヤ :Victor QL-A70 ・MCカートリッジ :GLANZ GMC-20E ・昇圧トランス :DENON AU-300LC ・フォノイコ :TRIODE TRX-EQ6 ←新規調達
この構成で試聴したところ、想定していたものより悪くはないが、デジタルソース(CD)系統と比較すると、奥行き・高域の伸び・分解能・浸透感が乏しく、サウンドステージの歴然な差に愕然としました。 |
【アナログソース系統構成】 | |
【結論】 期待通り、いや、期待以上の向上で、改めて電源改善の重要性を再確認したとともに、根幹を押さえた音質アップは感動を覚えますね。【内容】 最初はADプレーヤ(DDモータ給電部)での実施です。音声ラインはパッシブなので直接関与しないのですが、やはりプラッターの回転安定度の向上が図られたのか、微小信号が掘り起こされて滑らかさと浸透性が増し、期待通りのステージ性アップが図られました。 本プレーヤはDCコアレスモータなのでコギングではなく、サーボ制御の影響低減が図れたものと推測します。事前に実施した下記改善(一部紹介)の下積みがより効果的に働いたかと。 ・プラッター裏へのfo.Q(SH-21K)全面貼り ・ターンテーブルシートを本皮スエードに換装 ・カートリッジとヘッドシェル間のバネ座金(SUS M2.6)介在 ・ヘッドシェルリード線をOFC単線(φ0.4mm)に換装 ・ヘッドシェルリングを3点支持金属ワッシャーに換装 |
【ADプレーヤ(裏)改造前】 【ADプレーヤ(裏)改造後】 |
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次にフォノイコへの着手ですが、制約あるスペースへの取り付けなので、実装構想にかなり苦心しましたが、岡本様の親身なご対応のお蔭で道筋がつき、ミリ単位で組み付けて何とか実装することができました。期待通り、一気にステージ性がアップし、滑らかさ・伸び・広がり・奥行き・分解能・浸透性が格段に向上しました。 ・出力段OPEAMPをNJM5532D→MUSES02Dへ換装 *1 MUSES01D:解像度○、帯域バランス△、高域伸び◎、増幅度△ *2MUSES02D:解像度◎、帯域バランス○、高域伸び○、増幅度○ 上記及び入出力特性を加味してMUSES02Dに確定 ・GND接地及び磁気シールド強化 (トランスシールドカバー、前面パネル、ケースへのGND接続箇所は 菊座金が塗膜貫通していなかった為、ハムノイズ漏れてました) ・RIAA基板固定部にfo.Q貼付けとマグネシウムネジで取り付け |
フォノイコ(電源回路部)改善前 フォノイコ(電源回路部)改善後 フォノイコ(RIAA/増幅回路部)改善前 フォノイコ(RIAA/増幅回路部)改善後 |
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ここまでステージ性が洗練できたので、デジタルソース(CD)系統への肉薄に期待して、比較したところ、S/Nを除いた全ての面でアナログ系統が上回っていたことに驚きでした。フォノイコの高品位パーツへの換装前で、この域に達したことが予想外でした。試しに高品位パーツ(VISHAY、PMLCAP等)への換装を軽く施したところ、輪郭の明瞭度・分解能・奥行きが際立ち、ゾクゾクしてきました。 更に、S/N悪化を承知の上で、フォノイコ~プリアンプ間の撚り線シールドケーブルをOFC単線(φ0.4mm)ノンシールドケーブルに換装したところ、奥行き・分解能が向上し、シルキータッチで艶めかしくなるなど音質アップが止まらないです。 未着手の施しがたんまりある状態でこのレベルなので、やはりアナログは底なし(危険)だと確信しました。 【纏め】 デジタルソース(CD)系統も、かなり追い込んでいるので、不満は感じません。しかし、アナログ系統を聴いてしまうと、瞬時に魅了されてしまいます。S/Nでは劣勢だが、地に着いた音場で躍動感に溢れ、懐深く輪郭明瞭で生気あるステージ再現力には、心を奪われます。 やはり、アナログは痛快です。 |
改善後の現システム全景 |
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