▪️良い音とは良い音とは「周波数特性がよく範囲も広い」とか「S/N比が高い」とか良く言われますが、そういう平均電圧で計測した数値での評価が音の本質ではないと店主は考えています。 人の聴感はそんな単純なものではありません。人は音を体で聴いています。
良い音の本質はなんといっても聞いた時の「滑らかさ」です。ピアノやバイオリンなどの生の音やヴォーカルは滑らかに響きます。その体にスッと入ってくる音の気持ちよさは音量を上げて
ヘッドホンでガンガン聞いてばかりいる人にはわからない感覚だと思います。音量をあげてもやかましくならないし人の会話の邪魔にもならない、また音量をさほどあげなくても全ての音が聞こえる、
そういう音が自然の音です。そういう音を再生するためには再生回路が持つ性能をフルに活かした最高の解像度の音を最高の純度で再生しなければなりません。 ▪️少し詳しい話をします「整流管とコンデンサにチョークをいれた管球アンプの電源」でも「ブリッジダイオードとコンデンサを組み合わせたトランジスタ回路用電源」でも、交流電流を何らかの素子によって片側に 切り替えて直流に揃えるという仕組みは変わりませんが、その切り替え回路の素子が100%のタイミングで切り替わることは物理的に不可能です。必ず電流の欠損を生じています。 この欠損の規模はダイオードの応答速度やコンデンサの充・放電特性などから変わってくるため、たとえば普通のダイオードを使うよりショットキーバリヤなど応答速度の速いダイオードを使ったり 内部抵抗の低いコンデンサを使うなどして少しは音が良くなる方向ではあるのですが、整流回路における電流欠損発生の仕組みそのものを無くさないと本当の滑らかさは出てきません。整流回路が 発明されて100年以上、この電流欠損は見逃されてきました。また最近のオーディオ機器は内部にスイッチング電源を抱いていたりスイッチング式のACアダプタからの給電のものが増えていますが、 スイッチング回路の鋭いパルスノイズによって電流が刻まれていても,やはりそれは特性表には記録されないことから問題にされず見逃されてきています。スイッチング電源が出たばかりの頃は 「ノイズが多いからオーディオには向かない」と言われていたのですが、最近はノイズ対策がしっかりしたとかで堂々とオーディオ機器にも入ってます。しかしそのノイズには上に書いた通り測定 できずに見逃されているノイズもありますから結局対策などされていません。 ▪️オーディオ業界ネタと・・
メーカーは安い価格で見違えるような音の製品を出してしまったら、その会社の高級といわれる高額製品が売れなくなり商売が成り立ちません。だから最高級といわれるアンプだけはそれなりに力を
入れて電源を作ってくれていると思いたいところです。ところが海外製の超高級パワーアンプの中を開けてみたら「バカでかいトランスと大量のコンデンサに大型のブリッジダイオード」を入れて
ありましたが回路構成としては普通のコンデンサ電源でした。このアンプの音に真剣に悩んで当店をお呼びになられたお客様は「たとえ壊れてもいいから音を良くしてくれ。壊れても責任は問わない。」
とまでおっしゃっていただきましたので手間とコストをかけて第二世代電源(出川式電源)に改造したりターミネータをいれたり、当店の改善を施しました。その結果出てきた音は、、、
「この音を探していた」とお客様が感激なさってました。平井堅好きの奥様が「私のためだけに目の前で歌ってくれている」と感動されておられたことが忘れられません。私も無事作業がおわって感激していました。
それほど大変な作業でしたが手作りの技術を投入した音は滑らかに人の心を癒してくれます。いつまでも聞いていたい、そういう音の環境になります。 ▪️いずれにしましても
第二世代電源はオーディオ用電源として必須です。 |